今の社会は、本当に混迷していると感じる。
国会はねじれ、首相は2代続けて途中交代。原油高に始まり、食糧品価格の高騰、さらにはサブプライムローンの影響による景気後退、今日は株価が一時1万円台を割り込む・・・。
親が子を、子が親を、意味もなく人を傷つける、自暴自棄からの犯罪など・・・・。
だからこそ今、人と人との繋がりを、人間主義の心へ原点に戻るべきなのだろう。
アンデルセンの童話に「カタツムリとバラの茂み」という作品の話を最近伺った。
バラが 一生懸命に生き、美しい花を咲かせて、人々に喜びを贈っていた。
この健気なバラを、カタツムリが馬鹿にした。カタツムリは、いつも自分の殻に閉じこもり、自分のことしか考えていない怠け者だった。
「世の中なんて、ぼくにはどうでもいいんだ。世の中が、ぼくに何の関係があろう」
自分勝手なカタツムリに、バラの花はこう語った。
「この世に生きているわたしたちは、皆、自分の持っている一番良いものを人に与え、私たちにできることをしてあげるのが、ほんとうじゃないでしょうか」
とても今の社会を示唆する物語だと思う。
もう一つ箴言を。
有名なフランスの作家、サン=デグジュペリの代表作「星の王子さま」に、こんな言葉がある。
「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。肝心なことは、目に見えないんだよ」
肝心なことを見通していけるのが、智慧である。
どんなにごまかしても、だめである。
大切なのは「心」である。 だから人として大切な恩を忘れては決していけない。
どこまでも誠実に、誠意を持って、生き抜いていこう。