27日の参院本会議で児童虐待に対応する児童相談所を増やすことを目指す「改正児童福祉法」が、成立しました。
児童虐待の対応件数は急激に増えており、拠点を増やす必要性に迫られています。
しかし世田谷区内にある児童相談所は東京都の所管であり、狛江市も管轄になっていることはあまり知られていません。
東京都との協議には上がっていましたが、結局遅々として進まず、そんな中厚生労働省よりの方針表明を受けて実現しました。
今回の改正によって、23区が新たに児童相談所を設置できることが可能となります。
私も相談体制は区制度や事業で充実している一方で、権限のもと現場へ直接対処できる児童相談所の設置ができていないことは問題であり、今回は大変意義のある改正だと思います。
一方で課題として、対応する児童福祉司の確保や財源、さらに一時保護などの緊急対応ができる拠点の整備などが主に挙げられます。
特に、2013年度では児童福祉司一人当たりの受け持ち件数は109.1件と手一杯の状態です。
世田谷区では「子ども家庭相談センター」や「せたホッと」、「産後ケアセンター」などを中心に虐待防止ネットワークは構築されているので、今後は虐待の深刻度や緊急度に応じて権限をもって対応できる世田谷区単独として児童相談所の設置を目指していきます。