超高齢化社会の日本で増加が進む「うつ状態」の高齢者のうち、地元への愛着が強かったり、趣味のグループ活動に参加したりする人は「うつ状態」から回復しやすいとの研究成果を、このほど千葉大などのグループがまとめたそうです。
詳しくは1月22日の日本疫学会で発表されるとのこと。
現在、高齢者は、体力の衰えや健康への不安、親や親しい人との死別、一人暮らしの寂しさなどから「うつ病」になることが多いとされています。
特に女性の患者が多く、高齢者人口の増加に伴い患者も増加傾向になっています。
この調査をしたのは、千葉大予防医学センターなどが中心の高齢者に関する研究プロジェクト「日本老年学的評価研究」のグループで、全国24市町の65歳以上の高齢者1万628人を対象に、調査開始時から2から3年後の高齢者のうつ状態や、うつから脱却した要因などについて分析したそうです。
その結果、地元への愛着が「とてもある」と答えた人は「全くない」という人に比べてうつ状態から回復した割合が2.3倍も高く、また趣味のグループ活動にほとんど毎日参加し、仲間とのつながりを大切にする高齢者は、参加しない人より開腹率が1.5倍に上昇しているそうです。
やはり健康で元気に地域で活動できる機会や場面を創っていくことが、高齢者の孤立や孤独から離れることができ、地域や仲間とのつながりの強さを深めることが重要であることの示唆ではないでしょうか。