「育児と介護の同時進行」
今、乳幼児期の子育てと親の介護を同時に抱える、いわゆる「ダブルケア」に直面する人が増えています。
その要因は出産年齢の高齢化や家族関係の変化、少子高齢化による介護の担い手不足などが背景になっています。
今後、ケアを担う人をどう支えていくかが大きな課題であり、既に横浜市では対策に乗り出しており、両立を支える仕組みづくりが不可欠となってきます。
ダブルケア研究の第一人者である横浜国立大学の相馬直子准教授らの実態調査では、子育て世代の約1900人を対象に実施し、ダブルケアに直面中が8%、過去に直面が6%、数年先に直面を予測が18%にも上っていたそうです。
今後、ダブルケア人口が潜在的に増えていく、と相馬准教授は指摘しています。
横浜市では、大学、社会福祉法人、企業、NPOを巻き込んでダブルケア対策の意見交換を行い、来年3月には市の政策立案に生かす方針を打ち出しており、既に市が持つ情報(オープンデータ)を活用して、介護や育児、家事支援などダブルケアに関する産業育成の実証実験も推進しています。
世田谷区においても今後、調査も視野に入れた実態を把握して、来年から全区で展開する「地域包括ケアシステム」の一翼に組み込むサポート体制を検討していきたいと考えています。