マンホール。
普段目に見えにくい下水道で唯一直接目に触れるのが、マンホール蓋です。
一口にマンホール蓋といっても実にさまざまで、地下を走るパイプラインには電気、ガス、水道、下水道などがあり、それぞれに点検や清掃のためにマンホールがあり、その分だけ蓋があります。
その中で特に下水道が面白いのは、自治体によってそのデザインが異なることです。
マンホール蓋研究家の垣下嘉徳氏は、「日本独自の文化」といってもいいほど発展を遂げた下水道デザインマンホール蓋の、美しさやおもしろさ、その蓋に込められた思いなどがあると述べています。
確かに、郷土の有名な漫画家の代表作に登場する主人公をあしらったマンホール蓋、歴史や文化をひもとくマンホール蓋、季節やシンボルなどをデザインしているなどがあります。
例えば、
「釣キチ三平」の主人公・三平三平が、原作者・矢口高雄氏の子として住民登録されている秋田県横手市では、
鳥取県北栄町のマンホールの蓋には、マンガ「名探偵コナン」の絵が描かれています。
このように蓋のデザインには、まちのシンボルや特徴を取り入れたものが多く、蓋を見れば、その土地の特徴が何となく想像できるものです。一度足をとめて路上の芸術、下水道のマンホール蓋を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
私も早速、垣下氏の著書「路上の芸術 マンホールのすべて」を読んでみます。