首都圏の「水がめ」となっている利根川水系上流のダムの貯水量が減少していることを受け、11年ぶりに10%の取水制限に入りました。利根川水系の8つのダムの合計貯水容量が38%となり、最大の八木沢ダムに至っては6%にとどまっています。
ご存知ない方もおられますが、
取水制限とは?
・ダムおよび貯水池・遊水地などの貯水量が著しく低下した際に、河川からの取水量を制限することを指します。梅雨時に降雨量が少なかった年によく見られ、深刻な場合断水に至るケースもあり、特に四国は早明浦ダムが4県の水瓶を担う形になるため、取水制限では有名になっています。
その一方で、私たちの生活に影響を及ぼすのは給水制限です。
給水制限とは?
・各家庭に送られる水の量を制限することです。
わかりやすく言うと、取水制限では家庭の蛇口から出る水の量は変わりませんが、給水制限では蛇口から出てくる水の量が少なくなってしまいます。
天候が不順で降雨に恵まれない場合が、今後も想定されることを考えると、雨水の貯留や地下水などの自己水源の確保を平時より対策を講じなければならない、と私もこれまで議会で何度も訴えてきました。
たとえば、年間降水量1500mmの東京都では、首都高速(総延長332.5km)に降り注ぐ雨を1年間貯めれば、単純計算ですが八木沢ダムから取水している年間量の6.6%にあたります。
過剰に不安になることはありませんが、このままの状態が続けば取水制限20%以上になると、時間給水制限や工場などに休日操業を依頼する可能性も示唆しています。
節電のみならず、節水こそ人の命をつなぐものです。
雨水利活用には真摯に取り組まなければ大変なことになります。