ひろとBlog

親の生き方こそ子どもの財産

仏典には、「よき人にむつぶもの・なにとなけれども心も・ふるまひも・なをしくなるなり」という言葉があります。これは善良な人とむつまじくすれば、自然に心も、振る舞いも、言葉も正しくなっていくという人生の道理を示したものである。

人の心は常に変化をしている、とりわけ、雪のように純白な子どもの心は、その人生で出会った環境によって、よくも悪くも、どのようにでも染まってしまうものでしょう。

子どもへ何を伝えるのか、子どもにとっては親、特に母親の日々の行動のすべてが語り部ともいえ、子どもの心にかけがえのない財産として残り、生きていく力となっていくものではないでしょうか。

時代や環境がいかに変わろうとも、母親の豊かな心と知恵によって、子どもは常に大いなる夢を持ち続けることができ、反対に、いくら子どもの理想ばかりを求めても、夫婦ケンカが絶えなかったり、愚痴をこぼしたり、人の悪口を言う母親であっては、子どもは敏感に厳しく感じ取ってしまうものである。

最後に、「父母は必ず四の護を以って子を護る」と仏典にあります。 4 つの護とは「生み」「養い」「成ぜしめ」「栄えさせる」ということですが、これはすべての親の本然的な姿と願いを端的に示したものでしょう。ここでいう「成」とは、人生において何を「成」じていくのか、また何をもって人生の「栄」とするのか。その基準となる視座があまりにも現代には見えなくなっているのではないでしょうか。

私たち大人がその生き方の軌跡を、子どもに示していける存在にならなければと思う。

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