このほど、日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が新しい基準案を公表しました。
人間ドック受診者150万人のうち、持病がない人の測定値を使って解析し、早ければ来年春より適用されることになるそうです。
それによると、従来の健康診断の基準値は、各専門学会が推奨する数値などが基になっていましたが、健診施設や病院によって採用する数値は実はまちまちだったそうです。
そこで今回が初めての全国共通基準が適用されることになります。
大きな特徴には、「異常なし」と判定する数値が緩和されたことです。
例えば、最高血圧の上限は147となり、現行(日本高血圧学会が示している)の130未満に比べて高くなり、肥満やコレステロールの基準も緩やかになります。
その背景には、基準が厳しければ、健康な人まで病人として扱われ、無用な不安が与えられます。ちなみに人間ドック受信者のおよそ9割の人が何らかの異常が指摘されています。
よって多様な社会環境に沿った形で、多くの検査項目で、男女別、年齢別に基準値が設けられたことが大きな変更点であり、これまで老若男女に一律の基準が適用され、発症リスクが少なくても、多くの人が「異常」と指摘され過剰な治療、薬剤投与を招いていた、との指摘もあります。
健康診断基準が緩和されようとも、慢心することなく、日常的な健診の受診などを心掛けていくことを大切にしていきたいです。
3月31日のブログで紹介した健康の努力が医療費で恩恵を受けれるよう期待をしていきましょう。