鉄やアルミよりも軽くて強度のある「炭素繊維」が、自動車向けの部品や材料として普及が始まってきました。
正式には炭素繊維複合材料(CFRP)。
炭素繊維は、鉄の10倍の強度を持ちながら、重さが4分の1と軽量な高機能繊維です。なかでも、炭素繊維とプラスチック樹脂の複合材料であるCFRPは、変形しにくく、酸やアルカリなどにも強いという特長があり、最近は、省エネ・CO2排出量削減などの環境対応が進む自動車分野の部材として注目されています。
大手繊維メーカーである「帝人」は、車体の骨格部分を炭素繊維で短時間に作る技術を世界で初めて確立しています。
また東レと三菱レイヨンも、自動車部品に使われる炭素繊維の販売に力を入れていくとのことです。
既に帝人では車体骨格に炭素繊維を使ったコンセプトカーを製作しており、車体骨格は大人2人で持ち上げることができるほどの軽さだそうです。
こうした技術革新は環境配慮から車体の軽量化に向けた開発競争が激化してきており、モノづくり王国”日本”として炭素繊維の安定供給体制の構築が急がれます。