ひろとBlog

孤立死の現実

 高齢者の孤立死に歯止めがかからない。

内閣府の「平成23年度版高齢社会白書」によれば65歳以上の人口は過去最高の2958万人に及んでおり、うち501万8000世帯が「単独世帯」で、いわゆる一人暮らしの高齢者だといわれている。

また昨年、ニッセイ基礎研究所が発表した「平成22年度全国推計」によれば、65歳以上で孤立死を「死後4日以上経過して発見された人」と定めた場合、その数は1万5600人を超える可能性がある、と推定している。

「孤立死」から連想するのは、天涯孤独といったイメージですが、驚くことに近年は同じマンションや二世帯住宅に居住しながらも、こうした死後数日経過して発見されるケースも少なくないとのこと。

プライバシーを重視、個人の生活を中心に、を背景にしている現代社会の縮図ともいえる実態ではないだろうか。

こうした現実を踏まえ、地域課題の解決へ向けた取り組みを進めている地域があります。
千葉県松戸市にある「常盤平団地」(5360世帯)では、「あいさつは幸せづくりの第一歩」を合言葉に「孤独死ゼロ作戦」を展開している。
緑豊かな環境に恵まれたマンモス団地ですが、2001年10月より相次いで起こった孤独死を契機に、緊急通報システム「孤独死110番」を設置。さらにあんしん登録カードを作成し、緊急連絡先やかかりつけ医などを記載して自治会に預けるシステムを導入している。

家族の絆や親を思う気持ちが希薄になったといわれる現代ですが、まず身近な人間関係、信頼関係を築くことが改めて大切だと思う。
人は一人では決して生きているわけではないのですから。

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