昨日、私が所属する区議会の都市整備常任委員会が開催され、その報告事項で
平成23年度における区内みどり率の速報値が報告されました。
なんと!平成18年よりマイナス0.96%の結果となった。
区制執行100周年(本年、平成24年は区制執行80周年)を目指し、「みどり33」(世田谷区内の33%をみどりで満たそう!)に取り組んでいるのに・・・。
一般的に緑被率といわれる算定基準では
(樹木地、草地、農地、屋上緑地)を総称していますが、世田谷区では「みずとみどり」を一体とした自然ネットワーク形成を踏まえ、独自に水面と公園を付加して総称しているのが、「みどり率」と言います。
平成18年より事業をスタートさせ、建築時の緑化面積の強化や農地保全に関する区の買い取り条例など多面的に展開をしてきましたが、いかんせん民有地や農地の減少に歯止めがかからず、トータルとして減少という結果に至ってしまいました。
最終報告は4月になる予定ですが、結果を分析しながら改めて対応策を検討し、効果的な政策を立案していかなくてはならないと考えます。
特に、現在東京都が権限を持っている都市計画決定権限の区内区域に限って、
公園や緑化、道路などを移譲していくことも働きかけなくてはならない。
1995年阪神・淡路大震災以降、いくつもの市民参加型の植樹運動に携わってきた建築家の安藤忠雄氏は、
「なぜ木を植えるのか」という問いに
「木を植えて緑を増やすことが、最も単純でかつ直接的な環境改善の行為であるから」と、さらに
「植樹の本当の意味は、木を植えること自体でなく、植えた後のプロセスにある。
木を植えることは始まりであって、終わりではない」と述べられている。
みどりを増やす、木を植える、単なる環境問題の対症療法ではく、未来を育む一歩となる政策を考えねばならない。