厚生労働省は3日、2021年の人口動態統計(概数)を発表。
1年間に生まれた子どもの数(出生数)は81万1604人で、6年連続で過去最少を更新。1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す「合計特殊出生率」も6年連続の低下となり、1・30だった。死亡数は143万9809人で戦後最多となりました。
また、出生数から死亡数を引いた人口の自然増減は、62万8205人減で、過去最大の減少です。
出生数の減少について、厚労省は、15~49歳の女性人口が前年より約44万人減ったことに加え、新型コロナウイルス禍での出産控えも一因になったとみている。母親の年齢層別でみた出生数は、40~44歳以外の全年代で前年より減少。
都道府県別の合計特殊出生率は東京都の1・08が最低で、沖縄県の1・80が最高で、第1子を出産した時点の母親の平均年齢は、6年ぶりに上がり、過去最高の30・9歳。
婚姻件数は前年より2万4391組減り、戦後最少の50万1116組、離婚件数は前年より8867組減少し、18万4386組でした。
高齢化に伴って増加傾向が続いている死亡数は20年は前年より減少し、コロナ禍によるマスク着用や手洗い励行などがコロナ以外の疾病予防にも奏功したとみられているが、21年は前年から6万7054人増え、同省は、高齢化の影響が避けられずに増加傾向に戻ったと分析しています。
なお、死因は1位が「がん」の26・5%、2位が「心疾患(高血圧性を除く)」の14・9%、3位が「老衰」の10・6%でした。
いずれにしても、社会の大きな変化があるにせよ出生数の減少、人口減少は既に直面している大きな課題と捉え、社会保障のあり方を見直し、改革へ取り組まなくてはならないと思う。