アメリカの公民権運動の大英雄マーチン・ルーサー・キング博士は、こう語った。
「臆病は環境に対する屈従的な降伏である」
「いろいろな障害を恐れるべき状況にもかかわらず前進する」
何にも憶するな!恐れなく前進する、その決断こそ勇気の力!
この1月15日に生誕80周年を迎えた博士の叫びです。
1995年1月17日、午前5時46分。
早朝の街を突然、大激震が襲った。阪神・淡路大震災である。
気象庁の発表によると、震源は淡路島で、規模は「マグニチュード7・3」
6、400人を超す尊い生命が失われ、負傷者は44,000人近くになり、被災建物は70万棟までに至った。
想像を絶する衝撃であったことを表す被害であった。
あれから14年。
私も仕事で幾度となく、神戸へ行きましたが、そのたびに復興の槌音が高鳴っていました。
今は、とても大震災があった記憶を蘇らせる光景はほぼない。
改めて、亡くなられた方々の心からの追善をさせていただきます。
しかし残念ながら、近年、世界では大規模な地震災害は続いている。
2004年末に起きたスマトラ沖地震、昨年の5月には中国・四川省での大地震など・・・・。
国内でも新潟県中越、北海道十勝沖、福岡県西部など・・・・。
阪神・淡路大震災の教訓を生かし、災害に強い国・地域社会をいかに構築していくかは、世界を
はじめすべてのリーダーが取り組むべき、最重要課題であると思う。
併せて、近年は災害における「自助」と「共助」の意識は一段と高まり、その体制も充実しつつある。
後は、「公助」であり、問われているのは政治の姿勢であると強く思う。
一昨日も、アメリカ・ニューヨーク市において、ハドソン川に不時着した旅客機USエア・ウェイズの
チェスレィ・サレンバーガー機長は、両翼エンジンが故障したことを受けて管制官から最寄の空
港へ着陸するよう指示を受けたが、間に合わないと判断する。
そして、極めて限られた短い時間で、あらゆる想定のもとハドソン川への着水を決断した。
結果的に、死傷者が一人も出なかったことは”奇跡”であったが、そうでなければ大きな非難を浴びたことだろう。
それにしても、自身の長年の経験から、最善の方法と決断をされた「勇気」に心から敬意を表したい。
その理由は、乗客のため、人命のため、という明白な一点が奥底にあったことです。
改めて、政治も温かい血の通った「人間主義」でなければならないということを深く感じた。