築50年を超えた庁舎もある老朽化した世田谷区役所の建て替えに関する検討委員会の報告を受けて、このたび区が基本構想(素案)を策定しました。
それを受けて、区民の皆さんの意見を聞くパブリックコメントを9日開始されました。受付は30日までです。
さらに区民向けの説明会も今月中に5か所で開催されます。
本庁舎整備については、平成20年に当時の熊本区長が「改築」(いわゆる全面建て替え)の方向で審議会へ諮問し、翌21年8月には一定の答申が出されました。
しかし、リーマンショックの影響により、整備は一時立ち止まり、再び動き出したのが平成25年4月からになります。
その後、同年に庁内には専管組織が設置され、有識者5名によるアドバイザー会議や区民ワークショップも実施されています。
そこから迷走が始まり、3年半経過した現在でやっと素案になった次第です。
庁舎に求められる最重要なのは、災害対策機能と区民の利便性です。
災害時における庁舎の役割は復旧、復興に大きな役割を果たしますし、区民の安全・安心をどう守るかです。
さらに、建物としてはバリアだらけですし、窓口の分散も解消されていません。
そうした観点から、コストを抑え、工期を短くし、速やかに新しい機能を備えた現実的な新庁舎を完成させるべきです。
著名な建築家の建物だから、記憶継承で保存すべき議論は庁舎に求めてはならないと考えています。
ぜひ、ご意見をお寄せください。