昨日閣議で決定した2016年版「交通安全白書」によると、2015年に高速道路で発生した逆走事案は前年より47件多い259件で、統計のある2011年以降で最多となっていることが明らかになりました。
白書では、高齢化の進展や認知症問題が背景にあると指摘しており、逆走事故の運転者の68%が65歳以上の高齢者でした。
2015年の逆走事案のうち、事故に至ったケースは18%。
政府は、高速道路での逆走事故を2020年までにゼロにする目標を掲げており、逆走車両の検知システムの構築や高齢者の運転免許証の自主返納推進など、官民連携で対策に取り組むこととしています。
また、2015年の交通事故死者数は前年から4人増え4117人となり、15年ぶりに増加に転じています。
併せて、事故死者全体に占める高齢者の割合は増加傾向が続き、2015年は54.6%で過去最高となっており、うちほぼ半数が歩行中の事故によるものだったそうです。
いずれにしても、自動運転車が徐々に普及しているとはいえ、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違いなど、安全対策への取り組みを強化していかなくてはなりません。