厚生労働省は、不妊治療にかかる費用の助成を拡大することが分かりました。
初回の治療に限って助成額の上限を現行の15万円から30万円に引き上げ、無精子症などの男性が手術で精子を採取した場合には新たに1回につき15万円を上限に助成する、とのことで早ければ今月末にも実施するそうです。
もともと不妊治療は公的医療保険対象外で、厚生労働省によると、体外受精や手術での精子採取はそれぞれ1回30万円程度かかるとのこと。
今回の拡大では、対象や所得制限は変わらず、初回の上限額を30万円に手厚くするのは、不妊治療を始めやすくするのが目的とのことです。
よって、精子採取への新たな上限15万円の助成は、体外受精のために手術を受けるたびに従来の助成に上乗せとなります。
その一方で、今年4月からは女性に年齢制限を新設し、43歳以上は助成の対象から外れることになります。
また、初回治療の時点で40歳から42歳は計3回までになります。
こうした新たな助成によって男性の不妊治療への理解が進むことは評価できますが、従前より高くなっている治療費を鑑みると回数削減の見直しなど検討課題はあります。