国土交通省は26日の社会資本整備審議会の分科会で、全国の空き家のうち耐震性があって駅から近く、有効活用が容易な物件は約48万戸にとどまるとの推計を提示しました。
この数字は、賃貸用などを除く空き家約320万戸に対して15%と少なく、今後はこうした空き家の活用とともに、放置され倒壊の恐れがある物件などの撤去が課題となります。
全国における2013年時点での空き家総数は約820万戸に達しており、過去最高を記録しています。
活用可能な約320万戸のうち1981年施行の現行耐震基準をクリアし、かつ屋根のゆがみや柱の傾き、土台の腐食などがなく、簡単な手入れで使える「健全物件」は約103万戸になっているそうです。
また、最寄りの鉄道駅からの距離が1キロ以内と利便性の高い物件は約48万戸だったそうです。
世田谷区においても、空き家活用は既に実施していますが、実績としては乏しく、その要因として民間物件では老朽化や耐震基準が満たないなど既存ストックの実態が伴っていません。
活用策には、改修などの措置により使える空き家への更なる促進策が不可欠と思います。