農林水産省は28日、2011年の新規就農者が前年より6.5%多い5万8120人になったと公表しました。
このうち、農業生産法人などに就職した「新規雇用就農者」は10.9%増の8920人と、統計を取り始めた2006年以降で最高となりました。
農業を始めたい人からの相談を受ける全国新規就農相談センターによると「景気低迷による悪化を受け、農業生産法人への就職や転職を選択肢に加える人が増えている」とのことです。
都内で2番目に都市農地が多い世田谷区においても、地価が高い都市部におけるリスクをいかに減少し、農業生産法人や民間企業へ新たな就農の機会を創出できるかが、大きな課題です。
国においてもこれまで、将来担う世代の就農促進へ力を注いでおり、2012年度からは、新たに農業を始める原則45歳未満の人を対象に、年間150万円を給付する支援制度もスタートしていますが、相続税猶予制度などの税制改革が根本的な課題となっています。
そうした気運を地域で高める上でも、農業への新規参入が進むことが重要であり、ゆくゆくは水耕栽培などを活用した高齢者や障がい者雇用へも展開をしていきたいと考えています。