【障害の壁について】
「あの一言にどれだけ勇気づけられたかわかりません」先日お会いしたお母さんは、ハンディを持つ子供さんを抱えながら、そう語っていました。
ある会合に友人と一緒に参加した折、見知らぬ壮年の方が、母子を見て、「すごいね。頑張ってるんだね。ハンディを持つ人を見ると僕は勇気が湧いてくるんですよ。負けられないって」と語りかけたそうです。それも話しかけたのは言葉がなかなか理解できない子供さんの方に。「すごいね。すごいね。おじさんも頑張るからね。」と微笑みかけてくれたそうです。
そのお母さんは、「今までは「お母さん、大変でしょう。」と同情してくれる人はいたけど、そこには障害児を抱える親は大変という「世間の目」があったのが事実です。でも、私はこの子はこの子で頑張っているその姿を見て、毎日感動していたのです。それをまっすぐに見てくれた」と。
世間では、「障害」という字が差別だから、「障がい」にすべきだと論じる人もいるが、障害は不便ではあるが、決して不幸ではないということを、この母子から学んだ思いがしました。
しかし、「健常」と「障害」との隔たりはまだ厚い。
同じ人間として、ともに喜び、悩み、ともに全力で生き抜く、感動を与え合う。「平等の世界」をどこまでも広げていきたい。社会の側にこそある「差別意識」の「障害の壁」が音を立てて崩れるまで。
【真の行動】
「国が諸君に何をなし得るかのを問うのではなく、諸君が国に何をなし得るのかを問いたまえ」
社会的政治的影響を与え、芸術性ある二十世紀の演説の第二位に選ばれたジョン・F・ケネディ大統領の就任演説です。
何かをしてもらう生き方か、それとも何かをなし得る生き方か。
いかに他人の行動や運動を評価、論評するのではなく、いかに自らが行動し日本を世界を変革しゆくか。今、時代はこの一点をしっかりと見つめなくていけないと思います。
我々もまた常に“行動する人”でありつづけよう。
【心の妙について】
長引く不況の中、業績を伸ばし続けている二つの企業の幹部の方の講演を聞く機会がありました。
さぞかし経済論やら、経営術の話かと先入観がありましたが、以外や心の持ち方の妙を教える内容でした。
まず、最初の企業は、アルバイトを含む従業員8000人の娯楽産業の専務は、全社員に三つの禁句を徹底しているとのこと。
「知りません」「ありません」「できません」
次の企業は、自動車販売のリーダーについての教訓として、常々、従業員に諭していることがあるそうです。それは何かお世話になった際、一流の人は直ちに反応ができる。二流の人は出会った時にお礼が言える、三流の人はすれ違っても感謝が表せない、ということでした。
二人の話を伺って、人の心に敏感な共鳴板を持ち合わせなければ、最早、通用しない時代になっているのだと痛感しました。どんな心にいかなる心で反応するかが大事であろう。