決算特別委員会の5日目となる12日(木)は、都市整備委員会所管分質疑が行われ、私が登壇いたしました。
質疑内容は以下のとおりです。
1)土地所有者不明問題について
土地所有者の不明が大きな社会問題として顕在化している。
今年6月26日、「所有者不明土地問題研究所」が、全国で「所有者不明」の土地が約410万ヘクタールに達すると推測結果を公表。
九州全域(360万ヘクタール)を超える。
その理由は、我が国では不動産登記簿(任意)、国土利用計画法に基づく売買届け出、固定資産課税台帳(法務局からの情報提供により自治体が更新)、農地基本台帳 など目的別にはあるが、土地の所有、利用を一元的に把握できる仕組みはない。
世田谷区にあてはめると私道における土地所有者の不明などがまちづくり上における社会問題として顕在化していくのでは?と考える。
具体的には、再開発や土地区画整理、道路整計画などの公共事業に係る際に併せて、顕在化させることが重要と考える。
世田谷区内における先に述べた事業の推進と併せて、対策を検討すべき。実態調査も含めた区の見解は?
2)既存建築物を活かす(建築リノベーション条例)について
総務省の2013年住宅土地統計調査、国立社会保障・人口問題研究所による2014年4月推計、
日本の世帯数の将来によると、⇒2013年時点での総住宅数6063万戸に対して空き家率13.5%で819万戸
⇒2035年時点の総世帯数は4956万世帯と今後は減少。
仮に新築がなかったとしても約300万戸が積み増しされると予測。
一方、平均世帯人員は1953年⇒5.0人、2013年⇒2.51人
つまり大きすぎる家はいらなくなっている。売るにも買うにも価格高く、住宅は飽和状態になるのでは?
そうした空き家、空き室が増えることは土地の価値さえ失くす資産デフレに陥る可能性あり。
自治体収入となる固定資産税、適正な時価が付かなくなれば自治体経営にも大きな影響を及ぼすのでは・・・。
今こそリノベーションによる長寿命化や省エネ化を進め、公益目的の活用へ既存建築物の流通促進を図るべき。
区独自の「建築リノベーション条例」について検討せよ。
3)大容量貯水システムの活用について
災害時や断水時に1本で120リットルの新鮮な水を確保できる非常用貯水機能付き給水管が製品化。
メンテナンスフリーで縦置き、横置き、複数の組み合わせなどデッドスペースに応じて設置可能。
⇒貯水量は1本当たりの水で4人家族が3日間使用する量に匹敵。
そこで、防災配慮型住宅サポート事業のような一般住宅での設置促進を図るべきと提案する。
決算特別委員会の最終日となる17日(火)に再び登壇いたします。