通常国会も閉幕し、各党とも参議院選挙へ向けて本格的に活動体制へ入っていった。
しかし、最近は「自民党はなさけない」「民主党はだらしない」と現状を”くさす”だけで燻ってきたのが
日本人の政治意識の習癖ではないだろうか。
マスメディアのふりまくシニズム(冷笑主義)に感化され、「それ見ろ」と反り返って”くさす”ポーズが、何よりもお得意な方もいる。
そのくせ自分は何もしない。信念もない。これが日本の政治も社会も悪くしたと思う。
ある青年が、”くさす”ことが得意の会社の上司に、こう言ったそうです。
「僕たちは、日本という大きな同じ船に乗っています。自分だけこの船を降りることはできない。舵取りの舵が悪いと愚痴を言っても変わらないのではないですか。我々、船員の手で進路を正せばいいじゃないですか?」
その上司は、ぐうの音も出なかったそうです。
哲人プラトンは、「支配者の地位につく者は、けっして支配権力を恋焦がれるような者であってはならないのだ。そうでないと恋いがたきどうしの争いになるだろう」
まったく恋いがたき同士の2極だけでは、国路を誤りかねない。
第3極としての潔癖な倫理観と責任感がいかに燃えるかが、今後を左右する。
とにかく選挙になると、何やこれやと”くさす”ことに長けたマスコミも、いよいよ正視眼を持つべきであろう。
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