若い世代の読書離れが言われて久しくなります。OECD(経済協力開発機構)の調査によると「趣味としての読書をまったくしない」日本の高校生は55%に上るとのことで、先進国の高校生で「ワースト1」だという。
実は読書離れは中高年にも及んでいて、読売新聞が10月中旬に実施した調査では、中高生を子に持つ人が多い40歳代で、この一ヶ月に本を読まなかった人は前年調査より7ポイントも増え44%、子どもよりも本を読まない大人が増えているのです。
読書離れは、人間の考える力を低下させます。かの哲学者パスカルは「人間は考える葦である」と叫んでいる。極言すれば、考えない人は人間でなくなるということ・・・。
読書は、人間をつくり、考える力を養う。公明党が読書の読み聞かせ運動に積極的に取り組んできたのは、子どもたちに最も大切な考える力を養う、そのためである。
「環境を破壊するのは人間であり、環境問題の相手は人間である」とアルピニストの野口健氏が語っていたことを思い出した。事実と真実は異なることを「考える力」で判断できる、善悪を見極めるその力が一人一人に必要なのではと思う。