公的資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、このほど2014年度の運用益が15兆2923億円になったと発表しました。
この運用益は自主運用開始後のピークだった2012年度の11兆2222億円を上回り過去最高となりました。
運用益の内訳は、国内株式が6兆9105億円、外国株式が4兆7863億円と、いずれも大幅な黒字になっています。
この結果、将来の年金給付に影響を与える「実質的な運用利回り」(名目運用利回りから賃金上昇率を引いたもの)は、11.14%で、厚生労働省の想定利回り(0.34%)を大きく上回る結果となりました。
3月末時点の運用資産額は137兆4769億円で、年金の支払いに充てるための積立金の取り崩しが約4.4兆あったものの、運用益の増加で前年度末から10兆8998億円増加したことになります。
超高齢化社会に備えるべく、公的年金の運用については極めて重要で、株価の上昇が運用益の増加につながっている状況は注視していかなくてはなりません。