ご存知のようにわが国では、高度経済成長期に大都市圏への人口集中による居住問題の解決のため、1960年代から大規模住宅団地、いわゆるニュータウンが開発されました。
短期間に大量に供給された団地は現在、高齢化、老朽化、人口減少などの問題に直面しており、オールドタウン化が顕著となっています。
こうした現状を踏まえ、全国では民間事業者と協力、連携し建て替えずに大規模改修、リノベーション(再生)として再び息を吹きかえしている事例が生まれています。
例えば、京都市にある「観月橋団地」では築50年を迎えるにあたり、気鋭の若手建築家らと連携して間取りや内装を一新し、新たに若者を呼び込むよう取り組んでいます。
さらに、UR西日本支社では6月から「無印良品」の子会社と連携し、大阪府内、東京足立区内の空き室をプランインングしてもらい、新たに入居者を募るそうです。
また、東京・日野市の多摩平の森団地では、建物を賃貸してシェアハウスなどにも活用しているそうです。
こうした事例を参考に、世田谷区における住宅事情は特に、低所得高齢者の方には切実な問題であり、今後、既存ストックを活用した「すまい」を新たに創出したいと考えています。それも低家賃で・・・。