いよいよ今年も残りあと僅かとなりましたが、公明党世田谷区議団4名にて、24日より大牟田市と福岡市へ視察へ行って参りました。
特に、来年度以降に重点課題として挑む「大介護時代にどう立ち向かうのか」への政策提言となるエッセンスを研究課題として、今回視察を実施しました。
大牟田市では、「総合的な認知症対策」について取り組みの概要や意見交換を行いました。
市の人口(現在、約123,000人)の31.6%が高齢化率という高い状況を背景に、”まちで、みんなで認知症をつつむ”と題して、大牟田市認知症ケアコミュニティ推進事業に全力で取り組んでおられました。
平成9年に三池炭鉱が閉山するまで、炭鉱のまちとして栄えた反面、高齢化率の上昇と併せて要介護者も増加しており、地域の中で様々なつながりを広げていける地域交流施設を介護予防拠点と位置付けて、市内24か所に誘致した「小規模多機能型居宅介護事業所」に併設させ、多面的なネットワークでつながりを展開しており、大変に参考となる整備手法だと感嘆いたしました。
福岡市では、「メンタルフレンド活動」事業について、詳しい内容を伺ってまいりました。
私達区議団が従前より力を注いでいる「不登校対策」の大きな柱となる小中学校の教育相談機能を支援するための事業です。
福岡市では、現在2つの大学から、心理学、教育学を専攻している大学生、大学院生を「ひきこもり」がちな児童生徒の家庭に派遣する内容で、あくまでも児童生徒の悩みの相談相手となって対人関係の改善策を図ることによる、早期の学校復帰を目指していました。
事業開始から3年目を迎えており、一定の成果と課題はあるそうですが、今後は、SSW(スクール・ソーシャルワーカー)の役割が最重要と述べられており、来年度も大きく増員を行う予定とのことです。
「介護」と「不登校」は世田谷区においても深刻な状況であり、それらに立ち向かう具体的な政策への大きな示唆を頂いた感があります。