現金を使わずに商品やサービスの代金を支払う決済手段の普及に向け、官民の取り組みが本格化しています。
経済産業省は4月に策定した「キャッシュレス・ビジョン」で、電子マネーやクレジットカードを使ったキャッシュレス比率を2025年に4割まで引き上げる目標を設定しました。
同省は急増する訪日外国人客の利便性向上や地方の人手不足なども考慮し、目標達成時時期も繰りあげました。
ちなみに海外の家計支出におけるキャッシュレス決済は海外で大きく先行しており、国際比較が可能な15年で見ると、
韓国:89.1%
中国:60.0%
カナダ:55.4%
英国:54.9%
アメリカ:45.0%
といずれも日本の18.4%と比較しても低い水準です。
最近では、「QRコード」を読み取るだけで、手軽に決済できるサービスも登場しています。
現金を持ちあるく、手元に置く、扱うという防犯上のリスクを回避できる一方で、金銭感覚の乏しさがかえって債務依存などを助長するのでは?との懸念もあります。
訪日客の急増に対応するためにもキャッシュレス化の加速は不可欠であるのは理解できるので、まずは観光政策の一環としての推進を第一義にすべきではないかと思います。