国土交通省は、1/30に公共工事の予定価格算出に用いる建設労働者の1日当たりの基準賃金である「公共工事設計労務単価」を今月より全国平均で4.2%引き上げ、16、678円にすると発表しました。
東日本大震災の被災3県(岩手、宮城、福島)は平均6.3%引き上げ、18、224円となります。
労務単価は例年では、建設労働者の10月時点の賃金実態を踏まえ、鉄筋工やとびなど51職種ごとに都道府県で定めていますが、近年は建設投資が減少する中で企業の経営環境が悪化し、入職者が減少しているなどの問題(いわゆる人手不足)に直面しています。
それらが要因となり、人件費が高騰する一方で、工事の予定価格が実勢価格を下回って入札不調が相次いでいる現状が続いていました。
こうした事態を打開するために、実勢価格を適切に反映できるよう労務単価が改定されることは、公共事業の円滑な執行や技能労働者の賃金水準の上昇などへつながる契機となることを期待しています。