人間国宝の陶芸家が「最高傑作は?」と尋ねられていた。
曰く「いいと思う作品は何点かある。それでも作り続けているということは、どこか不満なんでしょうね」と笑顔で答えていた。
仕上げた作品の出来、不出来が、また次の具体的な課題になり、制作意欲に火をつける。傑作に挑み続けるゆえに“欠点”が生かされていくことなのだと思う。
プロゴルファーのタイガー・ウッズは、本格的にゴルフを始めてから、ずっとできないことがあるという。
しかし、その欠点を最近は愛しているという。「この欠点がずっと僕を練習に駆り立ててくれるから」と。
弱点に負けない闘争心があればこそ、弱点を愛せるほどの自分をつくったのだと思う。
確かに自分の欠点を見つめるには、勇気がいります。
しかし、欠点に目を覆うのではなく、それを克服する努力が自分をつくっていき、悲哀や困難に動じない自分を築くには、それに挑み続けるしかないのだろう。
「今に見ていろ」この精神力こそ、人間革命の糧になると確信する。