情報技術(IT)の進歩で、暮らしは日々便利になっている。しかし、その反面、現代人は「声」を失っていないのだろうか。
ある調査によると、友人や恋人との連絡方法がメールだけという人は、10代で22%、20代で7%にもなっているそうです。
この風潮を詩人の谷川俊太郎氏は「コミュニケーションの方法が発達したのに、人が孤立化してきている」と指摘。同じ空気を共有しながらの「1対1」の肉声による伝達にこそ、温かな心の交流が生まれると訴える。
声には喜怒哀楽が表れる。直接会って話してみると、心が通い、理解し合えることがある、そんな経験は誰しもがあるだろう。
「言(ことば)と云うは心の思いを響かせて声を顕す云うなり」
一言に心のぬくもりがこもっているかどうか。それが、相手の心に響くことを忘れず、声を発する勇気から始めていこう。