国際労働機関(ILO)は23日公表した世界の児童労働に関する報告書で、法定就業最低年齢を下回る児童(5歳から17歳)が2012年時点で1億6800万人との推計を明らかにしました。
それでも2000年時点の2億4600万人より約1/3減少したことになります。
ただ、強制的な子ども兵士、売春、健康や安全性に問題のある労働に就く子どもは8530万人に上り、ILOはこれらを「最悪形態の労働」として2016年までの撲滅を掲げています。
報告の内容によりますと、児童就労は前回2008年から2割超の大幅な減少について、「世界的な景気回復の遅れで労働需要が落ちている」と分析しています。
また地域別では、アジア・太平洋が7770万人と最多で、次いでサハラ砂漠以南のアフリカ5900万人、南米・カリブの1250万人と続いています。
一方で、子ども全体に占める児童労働比ではサハラ砂漠以南のアフリカが21.4%と最も多く、アジア・太平洋の9.3%を大きく上回っています。
日本ではおよそ考えられない現状に私たちはしっかりと目を向け、決して対岸の火事ではないことを心がけなくてはいけません。