「病院」でありながら、「病院」とは思えない。
リゾートホテルに滞在するような心地よさを感じながら、効果的なリハビリテーションが実践できるまったく新しい考え方の専門病院。
大阪府見箕面市にある「千里リハビリテーション病院」を区議団で視察してきました。
見学してびっくり!
とても病院とは思えない。
よくエントランスや1Fだけ開放的な空間を演出している医療施設はありますが、全館がまったく病院とは思わせない、環境づくりには驚きました。
もちろん外来などは行ってはいませんが・・・。
まず病院独特の”臭い”がしない。
日常生活に復帰を目指すために、余計なバリアフリーは除外されている。
それは社会に戻ると、まだバリアーだらけなので、返ってギャップを感じてしまい、家に閉じこもってしまうことを懸念してとのことです。
ですから、階段も長いし、手すりも片側のみ。
施設全体のコンセプトは”1日も早い在宅生活への復帰を目指して”
総合プロデュースは佐藤可士和氏が担当されたそうです。
ランドスケープやユニフォームデザイン、アロマセラピーを施設にコーディネートし、アメニティもクオリティを高め、最も関心が高かったのは、図書のコーナー。
ブックディレクターの幅允孝氏。
病気の本は一冊もなかった。患者さんに”効く”本を選ぶことが主眼だそうです。
それらのコンセプトに基づいて、患者さんの日常生活に近い環境をつくり、自然な形で日常生活動作(ADL)を取り入れたリハビリテーションを実践していくことを最重要としていました。
運営事業者の医療法人社団和風会の橋本康子理事長とも懇談させて頂きましたが、
「気づきの医療」こそが「リハビリテーションの現実」を変えていくと確信しているそうです。
地域に本来のこうした気づきの医療施設を追い求めて展開されれば、3か月?6か月で転院を繰り返すような在宅生活から置き去りになることは防げるかもしれない、と感じた視察でした。